TAKのデスタワーブログ

初代ぷよ脳筋デスタワー勢が考察を覚えるためのブログ

遊べるソフトの選択肢と身内化の話

2021/2/1
最後に追記しました。

Dr.エッグマンのミーンビーンマシーンというゲームがあります。
このゲームに、オンライン対戦が実装されていることが見つかり、Dぷよ、もしくはMぷよとして、現在、若干のブームとなっています(なってるか?)
Bぷよ・AGESに続いて、初代ぷよを遊べる第3の選択肢として浮上してきたわけですが、これに対して初代勢が色々思うところがあるようで、せっかくなので自分の意見を書いてみます。
先にある程度自分のスタンスを示しておきますが、私は、初代ぷよを遊ぶ選択肢として歓迎すべきものだと思っています。
遊ぶソフトを選ぶ話と、新規を増やす話を両方することになるので、分かりにくくなったらごめんなさい。

Dr.エッグマンのミーンビーンマシーンについて

このゲームは、セガ公式から、海外向けのソフトとして、1993年にメガドライブ用に発売されました。
2020年9月現在、セガ公式から発売されている、初代ぷよをオンラインで遊べるソフトは、「SEGA AGES ぷよぷよ」と、このソフトの2種のみです。
オンライン対戦は、2018年5月にセガ公式によりsteam版のみできるようになりました。

公式が提供しているソフトであるということ

「初代ぷよを遊ぶなら、公式が提供しているものを遊ぶべきである」という言説があります。

私は、Bぷよが法律的にどうこうという話はあまり本質的でない(結局のところモラルの方が問われる)と思っていますが、軽く触れておきます。のしさんのブログが端的で分かりやすいので、そちらを参照頂くと良いと思います。
すごくざっくり言ってしまうと、ゲームのアイデアには著作権が発生せず、用いられているデザイン(ぷよぷよだと、まさしく「ぷよ」が該当するはず)にのみ発生します。
それを踏まえると、限りなく白に近いのかな、というのが自分の意見です。法律の話おわり。

この問題に様々意見があることは当然のことで、公式ソフトから広めよう派の意見は
①そもそもグレーなら、Bぷよではなく公式ソフトをやるべきだよ派
②公式にお金を落とさないと初代ぷよに未来はないので、公式ソフトを買うべきだよ派
大きくこの2つくらいでしょうか。

①に対する自分の意見は、「Bぷよが怒られたらやめればいいし、怒られるほど公式が初代ぷよに目を向けることは、喜ばしいことである」です。
こんな能天気なことを言っているのは、前述の通り法律的には問題なさそうだと自分が考えているからです。「かなり白に近そうだし賠償金とかはないでしょw」みたいな浅浅の考えなので、この辺りは認識違いだったらごめんなさい。
身も蓋もない言い方をすると、盛り上げやすいのがBぷよなら、そこで盛り上げて、公式に怒られに行くのが最短だと思ってます。炎上商法みたいなものなので全てが消える可能性もあるわね
②に対しては、公式がソフトの売れ行きをどのように捉えるかが不明なため、なんとも言えないと思います。
ここ数日で急にミーンビーンが売れたことに興味を持たれる可能性はありますが、それでもせいぜい10本とかですからね。

自分の意見は上記の通りですが、それでもモラル的には公式が提供するものをやるべき、という意見は根強くあるし、その意見ももちろん理解できます。
また、外部に対して初代ぷよのPRをする時、Bぷよよりは、公式が提供しているソフトの方が、大々的にPRしやすいというのも間違いありません。特に、クローンゲームが法律的にどうなのか、というところを把握していないであろう大多数の人から、「Bぷよって海賊版じゃん」のような捉え方をされてもおかしくありません(微妙に揶揄っぽくなってすみません)。

AGESを盛り上げるということの難しさ

かといって、皆がAGESをプレイするというのも、かなり難しかったと思います。
その理由は、観戦機能がないことによる配信のハードルの高さから大会を開催しにくいことと、マッチングや通信環境の面で難があることの2つ。
パソコンでできるゲームというのは、対戦の気軽さや配信のしやすさと親和性が高く、人口の少ない現状では「作業しながらレートに潜れる」ことが、少なくとも自分にとってはかなりありがたいです。
「新規を取り入れる」という観点から見ると、観戦機能がないのはかなり厳しいです。新規が興味を持つきっかけの多くは、大会の配信や傑作選にあります(大会の配信に初見が来ない現状では、傑作選の存在の方が遥かに大きい)が、その道が断たれていることが、大幅なディスアドバンテージになっています。
現状対戦ぷよパークで開かれているAGESの形式だと、参加する人は「既に初代に興味を持っている人」になるはず。かといってAGESではあの方式がベストと思われるんですが…

マッチングや通信環境は、公式さん頑張ってとしか言いようがないんですよね。逆説的に、公式が初代を活性化させようとは思ってないことが見えてしまっているので、AGESから広めることが難しいと、なおさら感じます。
初代勢だって、お金を払いたくないと思ってる人なんていないはずなんです。通信環境さえ改善されて快適にプレイできるようになるなら、自分は喜んでAGESを遊びます。でも現状のままなら、少なくともプレイヤーとしては疑問を感じるし感じたい(そもそもBぷよのコントローラに払った額の方が何倍も多いんだよなぁ)。

ここまでかなりAGESに否定的な立場から書きましたが、AGESで大会を開催することに否定的なわけではありません。AGESで大規模大会が開催されて公式が目を留めて、アプデなり新作ぷよに初代ルールが付く。夢みたいな話ですがアリアリのアリだと思います。
でも前提として、間口の広い(広くはない)Bぷよが盛り上がって、新規を入れて、AGESにも流すという形が絶対必要なんです。初めて初代触ろうと思った人が今のAGESを触ったらどうなるか?あまりにマッチングしなくて一瞬で飽きるでしょう。だからBぷよも同時に盛り上げないといけないんです。

この段落、ここまでが1年位前に書いて下書きに放り込んでいた文章です。
そこに登場したのがミーンビーン。このソフト、AGESが抱える問題をそれなりに解決していると思うのです。

ミーンビーンを取り巻く環境

ミーンビーンの操作感は、斜め移動のあるBぷよとは異なり、AGESとほぼ同じ。通信環境は、AGESよりも遥かに快適であると言えます。 加えて、値段は約500円、PCがあれば導入可能と、かなりプレイしやすい環境が揃っています。
AGESのネガキャンをする意図は一切ありませんが、Switchの所持が必須になり、かつ通信環境も良いとは言えないAGES(ソフトはAGESが999円なので誤差みたいなものでしょう)と比べると、気軽にできるしストレスフリーだな、というのが正直な感想です。

観戦機能がない以上、実況者を付けるタイプの大会を開催することに障壁はありますが、PCでプレイするソフトのため、画面共有によってなんとかすることも、一応できます。
ちなみに、Bぷよは潜っている時にウィンドウを閉じていても、マッチングすれば音が鳴るとともに、タスクバーのアイコンが点滅します。そのため、潜りながら他の作業をすることができるのですが、ミーンビーンはこれができません。個人的にはそこがそれなりのネック。

また、私がなにより大きいと思うのは、斜め移動がない=もともとの初代ぷよのバランスで対戦ができる、という点です。
Bぷよは、斜め移動ができるという要素によって、過剰にデスタワーが強い環境を作り出しています。
ついでにすごく細かい話もしておくと、縦キャンや横置きなどのフレーム有利を作る動作も、デスタワーが定型であるが故に、取り入れやすくなっていると思います。連鎖は常に考えるべきことが多いので、細かい操作に振り分けるリソースが厳しいのではないかという話。まあ、この辺は個人の能力とかもかかわってくるので、正確ではないかもしれません。

ともあれ、ミーンビーンは、デスタワーと連鎖が良いバランスで対戦できる1つの選択肢として、十分好意的に受け入れられるべきものであると、私は考えています。
ACもAGESもプレイしていたのに、ミーンビーンだけはプレイしないっておかしくない?になるわけですが、ここに次段落で扱う意見がかかわってきます。

プレイ人口が割れるという意見

「初代ぷよ人口はただでさえ少ないのに、それぞれがプレイするソフトがバラバラになるのは良くない」という意見ですね。
至極真っ当だし、どちらかというと私も、当初はそのように考えていました。

現在、大会以外で初代ぷよで対人戦を行うには、大きく2つの方法があります。1つがランダムマッチやレート戦に潜る方法、もう1つが主にTwitterで対戦募集をする方法ですね。
この意見は、主に前者について言及しています。初代勢でBぷよをプレイしない人はほとんどいない以上、Bぷよの対戦募集が全く釣れず、ミーンビーンの対戦募集は大人気、という事態はあまり起こりえないと言えるでしょう。まあ、今はミーンビーンのオンラインが発見されて間もないため、それなりに影響はあるのかもしれません。
ですが、これまでBぷよをプレイしてきて、今後はミーンビーンしかやらない、という人が大勢いるとは、私には到底思えません。同様に、AGESの月一の大会にこれまで出てきて、それに出なくなるという人も(自分は職業の関係で今後出られなくなる噂)。
仮にいるとしても、プレイするソフトを選ぶのはその人の自由です。自分がプレイするソフトから人が減るのは困るから他のソフトをプレイするのはやめろ、と触れ回るのは、さすがに論理破綻していると言わざるを得ません。

では、ランダムマッチやレート戦から人が減るかというと、まあ多少影響はあれど、ミーンビーンの対戦は、多くはTwitterの対戦募集に置き換わるのではないかと考えています。要するに、「Bぷよぼ」が「BぷよDぷよぼ」になるという話。
ミーンビーンのランダムマッチに潜ることが標準になった場合は、その限りではありませんが、Bぷよと違って常に画面を見ておかないといけないという理由で、ミーンビーンのランダムマッチはあまり活発にはならないと思います。
潜れば常に人がいるような状況になれば、これまた話は別ですが、Bぷよレートにそのような状況がどれほどありましたか?本音の本音を言わせてもらうと、反対意見を言うなら普段からBぷよレートに潜ってから言ってほしい

少なくとも、自分は変わらずBぷよのレートには潜り続けます。最近は夜にもっぱらAGESのRTAをやっていたので、19~20時がほとんどだったし、今後は職が変わる関係で頻度は下がるかもしれませんが、ソフトには拘らずに遊んでいきたい。

新規を増やすという観点から見る選択肢

新規が初代ぷよを遊んでみようと思った時、最も手っ取り早いのは、Bぷよのレート戦だと思います。「人口が割れるのは良くない」という意見が、「新規がBぷよレートに潜った時に、マッチングせずに辞めてしまうのが良くない」ということも含包している可能性はありますし、それは確かに問題の一側面として存在します。
私は、これについては一長一短であると考えています。前述の通り、公式が提供していないという理由で、Bぷよに良くない印象を抱く外部の人がいるかもしれません。単純に、ミーンビーンをPRしてみることで人が増える可能性がないとは、誰にも言い切れないのです。

ミーンビーンから入ってきてBぷよもやるようになる人・Bぷよから入ってきてレートに当たらなかったものの、ミーンビーンがあることを知り、そちらもやるようになる人・Bぷよから入ってきてレートに当たらず辞めてしまう人。それぞれの人数がどの程度なのか分からないのに、ミーンビーンを切り捨てる明確な理由は見当たりません。全部0では?

再度AGESのお話

さて、ここまでBぷよとミーンビーンの比較を主に行ってきたわけですが、翻ってAGESを考えてみると、正直、ミーンビーンに完全に置き換わってもおかしくない、というかそれでも良いのかもしれません。
公式が提供しているほぼ移植ソフトである以上当然なのですが、AGESとミーンビーンは操作関連が共通しています。その他の通信環境や手軽さという点では、ミーンビーンに完全に軍配が上がっています。

何度も言うように、プレイするソフトは各人の自由です。AGESの否定はもちろんしません。ですが、少なくとも自分は、AGESかミーンビーンのどちらかしかプレイしちゃいけませんと言われれば、間違いなくミーンビーンを選びます。
そんなことにはならないのでAGESもやるんですけどね。

Discordによる身内化の話

ミーンビーンについての自分の意見は以上です。ルールの1つとして好意的に受け入れるべきじゃないかなと。
ここからは対戦募集の方法について、自分が思っていることを。

Discordに、ミーンビーンの対戦募集鯖があります。
人によっては流れの速いTwitterに対戦募集を流すよりは、ここで募集した方が合理的ではあります。ありますが、ちょっと危険な面も孕んでいるような気がしてなりません。それが、タイトルにもある身内化です。

誰からでも見えるTwitterと異なり、参加している人しか見られないDiscordは、どうしてもクローズドになりがちな傾向があります。
その結果が身内化で、事実、初代ぷよ勢の中でも、某ゲームをプレイする鯖はいくつもできています。
身内で盛り上がるのは楽しいし、気持ちはすごくよく分かります。別にそれ自体が良い悪いを話したいわけではありません。

ただ、新規の人からすると、身内化しているコミュニティはすごく入りにくいものです。新規の人がTwitterで対戦募集をすること、Discordの鯖に入って対戦募集すること、どのくらい違うのかは分かりませんが、人によっては違いが0ではないと思います。
余談ですが、私の放送も過度の身内化が嫌で、コメジェネからコテハンを早々に消しました。なおコメントの内容

興味を持ってTwitterで「Bぷよ」「ミーンビーン」などで検索してみた時、全く引っかからなければ、そこでストップしてしまう人もいるかもしれません。
「人口が割れる~」という意見も、Discordで対戦募集することによって、分断されてしまうようなイメージがあってのことなのかもしれません。

私の感覚的な話なので、うまく伝わらないかもしれません。ですが、Discordの鯖は残したままでもよいので、対戦募集はTwitterで行った方が良いんじゃないかな、というのが私の意見です。
BぷよやAGESの対戦募集鯖もこれまでありませんでしたしね。

まとめ

というわけで、
・ミーンビーンは公式のバランスで遊べるソフトとしては非常に快適です
・どれか1つしかやらないんじゃなくて、全部やればよくない?
・対戦募集はTwitterで行った方が良いかもしれません
が私の意見です。おわり!



※追記
2021年1月、AGESがアップデートされ、オンライン対戦の環境が改善されました。ラグが発生する頻度が減り、操作感も大幅に良くなりました。
操作感はミーンビーンと同格、ラグはミーンビーンの方がやや多い(というより、ミーンビーンはたまに致命的なラグが出る、という違い)印象です。個人的には、通信面における不満は全くなくなりました。

ただ、局所的に重くなる場面があるのは事実で、それを許容できるかは、人によって異なります。
先述の通り、個人的には不満はないレベルです。たまに重くなるのも、まあこのくらいなら、と思える範囲です。もしかすると、私はラグがあって当然の、ゲームのオンライン対戦黎明期を経験してきたので、許容範囲はやや広いのかもしれません(突然の老害発言)。

しかし、オンライン対戦でもラグがないゲームが当たり前に提供されており、それに慣れた人が多くいる今の時代、耐え難いという人も少なくないのかもしれません。
そしてそれは、耐えられるから良い・耐えられないから良くない、というものではありません。不満がないのは自分の中にある許容基準をクリアしたからであり、許容基準は人によって違います。

また、初代ぷよが好きだからと言って、不満が出なくなるわけでもありません。
仮に、AGESがアプデ前よりもさらに重い、まともに操作できる試合の方が少ないゲームだったらどうでしょう。それも許容できるなら、10試合に1試合しかまともに操作できなかったら?どんなに初代ぷよが好きな人でも、不満を感じるし文句を言うのではないでしょうか。
今挙げたのは極端な例ですが、アプデ前にしろ後にしろ、許容できる人もいればできない人もいる。これはとても自然なことです。
初代ぷよへの愛の前に、人それぞれ異なる許容基準があるということです。まあ、99%が快適と感じているのに、延々と不満を垂れ流すみたいな話になればまた別なのですが。


さて、アプデを経て不満がなくなったのなら、今後はAGESだけやるのか?
自分の答えはNOです。BぷよもAGESもやります。ミーンビーンの対戦は最近やっていませんが、RTAを再開したらたまにやる機会もあるかもしれません。
今後の展開として自分が最も望むのは、公式の新作に初代ルールが採用され、観戦機能の配備や人口増加が達成されることです。
それが達成されれば、Bぷよは対戦ツールとしての役割を終えるのだと思います。

そのためには、現状の人口ではまだ不足していると考えています。より正確に言うと、現状でも新作に採用される可能性はあるが、その可能性は高くはなさそうなので、少しでも可能性を上げるために、人口を増やしたい。単純に、人口が多ければ、公式に初代ルールの需要があることを伝える力が強くなるので。
そして、人口を増やすためには、AGESよりもBぷよの方が適していると思っています。理由は本記事に書いた通り、観戦機能により大会が開催できること・手軽にできることの2点です。

「手軽にできるならクローンゲームでもいいと言うのか」。難しい問題ですね。
もっと人口がいれば、この問題は起こらなかったと思います。ですが、今のアクティブ人口は、AGESもBぷよも、相当に少ないと言えます。なりふり構っていられません。

初代ぷよに興味を持ったけど、(Switchや)AGESを買うのはちょっと…と言う人・非公式のクローンゲームはちょっと…と言う人、どちらが多いのかは不明です(ソフトが低価格なため、Switchを持っていない人が感じるハードルが一番大きそうな気はしますね)。
ですが、そもそも興味を持つきっかけとしては、大会の配信をしやすいBぷよが適していると思うのです。 自分自身、大会の主催やRTAなど手を出してきた結果、ほとんど新規が増えていないのはかなしみがありますが

追記にしては長くなりすぎましたが、自分の考えは以上です。
AGESの稼働率が、新作に初代ルールが採用されるか否かの分かれ目になる可能性もあるので、今後はAGESにもちょこちょこ潜ります(それを思い立った翌日にアプデが入ったという謎の間の良さ)。
向いている方向は同じです。同じですが、色々やり方はあると思いますし、それぞれ尊重されるべきとも思っています。
新作に初代ルールが採用されるハッピーエンドを目指していきましょう。