TAKのデスタワーブログ

初代ぷよ脳筋デスタワー勢が考察を覚えるためのブログ

ハチイチ受けの数を数える

 

お題はこれ。

既にフェニさんが記事にしてますが、補完的もしくは汎用的に使う目的としての記事です。説明が被ってるところも多いですがゆるして

 

現状4色18個の不完全致死なわけですが、現在手の黄ゾロをちぎるのとちぎらないのと、どちらが最終的に速いかという話。

まず前提条件として相手は同形タワーであるとします。連鎖相手の場合は、ちぎった際のわずかなタイムロスが勝敗に直結しにくいため、安定を取ってちぎった方が良いと言えます。

 

 

Ⅰ.確率とフレームのお話

まず1組のツモに特定の色が含まれている確率と、発火色+Xをちぎって発火した時の速度差について記載しておきます。

 

・1組のツモに特定の色が含まれている確率

ぷよは4色、1組のツモは2つのぷよから構成されるため、ツモの組み合わせは4×4で16通り、このうち特定の色を含むツモは7通りあります。

つまり1回ツモを引いた時に特定の色が含まれている確率は7/16となります。

また、「ハチイチ」と呼ばれる、発火しながら色を付け足せるツモについては、

1回ツモを引いた時の中では2/16(=1/8)となりますが、「発火色が含まれるツモ」の中では2/7となります。なお「ジュウロクイチ」と呼ばれるゾロはそれぞれ1/16、1/7となります。

今回の例では紫黄・紫緑・紫ゾロの3種がハチイチ(ジュウロクイチ)受けとなっており、紫を含むツモの中でこの3種を引く確率は5/7です。

 

・発火色+Xをちぎって発火した時の速度差

黄ゾロを捨てても、上述のハチイチ受けのうち、紫黄と紫ゾロはちぎって19個にしつつ発火することができます。

黄ゾロ34とした場合、黄ゾロを捨てハチイチをちぎって発火した場合、どちらもちぎりが1回になりますが、結論から言うと、黄ゾロを捨ててハチイチちぎり発火の方が速いです。

詳細は下記の通りです。フレームについてはBぷよのフレーム研究 - cymkのブログを参考にしています。

 

■落下段数

下押し:2F/段

ちぎり:硬直2F、1段目9F、2段目5F、3,4段目4F、5段目以下約3F

■設置硬直

横置き14F、縦置き17F、ちぎったぷよ17F


1.黄ゾロちぎり

1手目 3段下押し+3段ちぎり

6+2+9+5+4+17=43F

2手目 10段下押し横置き

20+14=34F

計77F


2.黄ゾロ4縦

1手目 3段下押し縦置き

6+17=23F(縦キャンした場合は6+14=20F)

2手目 6段下押し+4段ちぎり

12+2+9+5+4+4+17=53F

計76F(縦キャン73F)

 

縦キャン前提として4F有利となります。

黄ゾロをちぎり落とす段差が小さくなる数と、発火のハチイチをちぎり落とす段差が大きくなる数の合計が、例の画像より3段以上大きくなると、黄ゾロ34の方が速くなります(最高に日本語が下手)。

しかしそのパターンはほぼないと言えます。

 

まず黄ゾロをちぎり落とす段差について。

左が2段、真ん中・右が1段となっています。

左のように34で2段差、というのはまだあります。が、真ん中や右のように56で1段というのは、この形になるにはかなり変な手順を踏んでいるため、ほぼないはずです。しばらく考えた結果ほぼないという結論に至りましたが、普通にあったらごめんなさい

いずれにせよちぎりゾロをちぎり落とす段差は最小で2段、まれに1段があったとしてもかなりのレアケースという捉え方で良いでしょう。

 

続いて発火色をちぎり落とす段差について。

この形で6段ちぎり、例の画像と2段差になります。このくらいならまあありそうですかね。

 

というわけで例の画像からの比較だと、黄ゾロちぎり段階で1段、発火色ちぎり段階で2段、計3段の差はまあ起こり得る範囲であると言えることが分かりました。

ただしここで問題が1つ。

先ほど挙げた黄ゾロちぎりが2段差となる例、これは黄ゾロをちぎった場合、発火が縦置きとなるため、上述のフレームからさらに3F不利となります。

よって黄ゾロ4縦が再逆転し、速くなります。

仮に横置きできたとしても有利は1Fのみ。

 

これ以上ごちゃごちゃ話を続けても混乱が広がるだけだと思うので簡単にまとめると、

「黄ゾロちぎり→発火」と「黄ゾロ4縦→ちぎり発火」を比較した場合、フレームの上では前者が速くなることはまずなく、あったとしても無視できるレベルであるということになります。

 

 

はい、ここまでが前提です。長いね!その分ここからは簡易的解釈(簡単とは言っていない)でいきます。

 

 

Ⅱ.黄ゾロ捨ての優劣 ~伸ばせる色が2種の場合~

フェニさんの記事では以下の計算式が示されています。

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一番上の計算式が例の画像の勝率。

例の画像では紫黄・紫緑・紫ゾロの3種がちぎって発火できるため、ハチイチ+ハチイチ+ジュウロクイチの5/7の受けとなっています。

単純に、「次に発火色を引いた時」の比較で行くと、黄ゾロちぎりの勝利条件は紫赤を引くこと(2/7)、黄ゾロ4縦の勝利条件は紫黄or紫緑or紫ゾロを引くこと(5/7)となるため、黄ゾロ4縦の方が強いのは明確ですね。

加えて、ちぎらずに足せるツモ(黄赤or黄緑or赤緑の6/16)を引いてから発火色を引く、というパターンも黄ゾロ4縦の勝利となるため、84.6%という高い勝率になっています。

 

2番目の計算式から順に、発火色の受けが「ハチイチ+ハチイチ(4/7)」「ハチイチ+ジュウロクイチ(3/7)」「ハチイチ(2/7)」「ジュウロクイチ(1/7)」の場合の勝率です。

ジュウロクイチしか受けがない場合でも勝率は5割を超えているので驚きですが、原理としては

①紫ゾロの1/16は勝利

②紫ゾロ以外の紫を含むツモ(6/16)と赤緑or赤黄or黄緑(6/16)のどちらを先に引くか

と考えていくと分かりやすいと思います。②は五分なんだから、単純に①のぶん黄ゾロ4縦が有利!

言い換えれば、紫ゾロ以外の紫を含むツモ(6/16)と紫ゾロor赤緑or赤黄or黄緑(7/16)のどちらを先に引くか となります。

6:7で勝率53.8%(7/13)。

 

 

というわけで現状18個で、ちぎって19個にできるツモを引いた時は捨てた方が良いことが分かりました。ちぎらず足せるツモかハチイチを引けるまで待ちましょう。

・・・で終わるわけがないんですね!!!!!!!!!!!!!!!!!!まだ掘るよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

Ⅲ.黄ゾロ捨ての優劣 ~伸ばせる色が1種の場合~

例の画像では、赤・黄の2種がまだ伸ばせる形になっているため、伸ばせるツモは赤緑or赤黄or黄緑の3種、6/16ありました。

これが例えば伸ばせる色が黄の1種だった場合にどうなるか、まで考えないと実戦には使えません。

画像画像

左から、ハチイチ+ハチイチ+ジュウロクイチ(5/7)、ハチイチ+ジュウロクイチ(3/7)、ハチイチ(2/7)となります。ちぎらず足せるツモは赤黄・黄緑の2種(4/16)。例の画像から2/16減っています。真ん中と右は明らかにやべえ組み方をしてますが気にしないでください

 

ハチイチ+ハチイチ+ジュウロクイチ(5/7)は考えなくていいですね。単純に発火色を引いた時に5/7で勝利するので、黄を足せるパターンをそもそも考慮せずとも4縦有利となります。

 

ハチイチ+ジュウロクイチ(3/7)については、

黄紫or紫ゾロ以外の紫を含むツモ(4/16)と黄紫or紫ゾロor赤黄or黄緑(7/16)のどちらを先に引くか

の比較となり、4:7で勝率63.6%。

 

ハチイチ(2/7)については、

黄紫以外の紫を含むツモ(5/16)と黄紫or赤黄or黄緑(6/16)のどちらを先に引くか

の比較となり、5:6で勝率54.5%。

 

ジュウロクイチ(1/7)については面倒なので図示しませんが、

紫ゾロ以外の紫を含むツモ(6/16)と紫ゾロor赤黄or黄緑(5/16)のどちらを先に引くか

の比較となり、6:5で勝率45.5%と逆転します。

 

 

ここでようやく結論に至れるわけですが、

「現状18個かつハチイチ+ジュウロクイチ(3/7)以上の受けがある状態で、ちぎって19個にできるツモを引いた時、捨てた方が良い」とします。呪文か?

 

今まで例に挙げた通り、伸ばせる色が2種以上ある場合はハチイチ受けがもっと少ない場合でも捨てた方が良くなります。また、1種だったとしても、ゾロもちぎらず足せる場合は勝率が上がっていきます(Ⅲでは赤黄or黄緑の4/16のみちぎらず伸ばせるツモだったが、形次第では黄ゾロもちぎらず伸ばせることがある(黄ゾロをちぎらず伸ばせるとすると例示の画像が崩壊する))。

 

が、実際は伸ばせる色が何種類あって、ちぎらず伸ばせるツモが何種類あるかといったことを把握しながら組んでいくことは不可能でしょう。

仮に把握して進めたとしても、ゴミを捨てる過程で伸ばせる色が2種から1種に減るという展開もあり、その都度対応を変化させるのは人間には無理です。というか人外魔境にも無理。

そうなると、現状18個であることを把握しつつ、ハチイチ受けがいくつあるかを把握する、というところがギリギリできる範囲かなと思います。これなら伸ばせる色が何種類あるかを把握する必要がない。

 

「ハチイチ(2/7)受けがあれば54.5%あるのだから捨てた方が得では?」と思った方、正しく理解していただいてありがとうございます。

計算上は確かにそうですが、Ⅰで挙げたフレームが逆転する可能性や把握ミス、(デビルの存在により)伸ばせる色が1種かつ1種のツモのみといった様々なファクターを考慮すると、54.5%は心もとないという印象が自分にはあります。正直計算が合っているかの自信のなさの方が大きい

 

よってここでは、ハチイチ+ジュウロクイチ(3/7)以上の受けなら捨ててOKとしておきます。まあこの辺は好みで良さそう!!!

 

最後に繰り返しになりますが、この話は全て対タワーを前提としています。対連鎖ならちぎって足しに行った方が安定して強いのでお忘れなきよう